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フリーホラーゲーム作者のアタマの中

奇食#01(昆虫編)

最強のサスティナブルフード


私たちが普段食しているお肉は
鳥、豚、牛などの家畜から生産され、流通しています。
食糧危機やSDGsが声高に叫ばれる現在では
畜産に変わる安価でエコフレンドリーな食料の調達が注目されています。

昆虫食と作者が出会ったきっかけは、環境問題に熱心だったから...
...というわけではなく、靴を買いに行った御徒町で
昆虫食自販機なる物と邂逅を果たしたからでした。

それを見つけた瞬間、これは面白そうだと思いその場で企画を考え
作者と同じように刺激を求めていそうな友人たちに連絡を取りました。
そうして実現したのがTwitterの投稿になります。
ちなみに、集まったのは自分を含め3人でした。

その日はとにかく色々な種類の虫を食べました。
じゃんけんで負けた人が一番最初に虫を食べることになり、
一番手になってしまったことをよく覚えています。

最初に食べたのは乾燥したイナゴでした。
虫を食べることは覚悟の上だったので、思案するまもなく口に放り込みました。
ところでイナゴって熱すると赤くなることを知っていますか?
まるでエビのように赤かったのですが、なんと味もエビのしっぽでした。
美味しくはないのですが、食べられなくはない。といった感じです。

「意外といけるよ!」
と言って友人たちにすすめ、彼らもまた、しっかり食していました。

また、事前にコンビニで昆虫食のお供を購入していたため
何を組み合わせて食べれば美味しく食べられるかなどを試行錯誤して見ました。
割と普通の発想として、より味の濃いものと食べれば昆虫の味が消えるだろう
と考えて選出されたチーズだったのですが、
これはあまり有効ではありませんでした。

理由はというと
味は消せるけど、チーズの匂いが虫の臭いを引き立ててしまうことにありました。
虫の臭いは独特です。例えるなら渋いおがくずのような感じです。
それがチーズで強調され、湿度の高い口内から鼻腔に向かって臭気が充満するので
あまり美味しくは食べられませんでした。
もちろん、臭いの少ない虫とは食べられましたが。

意外だったのはうまい棒と虫の組み合わせが良かったことです。
コーンポタージュ味でしたが、虫の臭いを強めることなく
それでいて触感がかなり似ているため違和感なく摂食することができました。
加えて、細長い虫や幼虫がうまい棒の穴に上手くフィットしたため
持ったまま食べるのがとても楽でした。

そんなこんなで色々な方法で様々な虫を食し、
投稿のようなおいしさランキングができました。

友人たちも口を揃えて言っていましたが、
恐怖を乗り越え、新たな世界を知れたことに大きな成長を感じました。
それから、簡単に手に入るファストフードでさえも
世界は美味しいものにあふれていた、ということに気付けて嬉しくなりました。

p.s.この奇妙な人たちを興味津々に見ていた外国人の子供に
  「君も食べるかい」と英語で尋ねたところ「気持ち悪いからいや!」と笑いながら断られてしまいました。